マネジメントを実施するための7つのポイント

マネジメントを実施するための7つのポイント

マネジメントを実施するにあたり、7つのポイントがあります。これらに共通していえるのが、マネジメントは指摘することに比重をおいてはいけない、ということです。チームや部下をマネジメントする時に、できていないことをできるようにするために、指摘をする機会が多くなってしまいます。
指摘することは大切ですが、ああしろこうしろばかりを言っていると、本来のマネジメントではなく指摘することが仕事になってしまいます。

7つのポイントでは、マイナスになりがちなマネジメントをプラスにしていくためのコツを紹介しています。

01. 言行一致(&率先垂範)

言行一致というのは、理念(言)に則って、行動する(行)ということ。
マネジメントにおいて、マネージャーの発した規範やルールを、マネージャー自身が実行できていなければ、マネジメントに説得力がありません。人間、常に完璧であり続けることは難しいですが、完璧であり続けようとする姿勢、というものは伝わります。口ばかりで自分はやらない、できないでは、周囲も信頼してくれるはずがありません。自分の言行に責任を持ってマネジメントに取り組んでいきましょう。

規範やルールだけに限らず、企業理念やミッション・ビジョンを原理原則に沿って行動できることが、マネジメントの重要なポイントです。

02. 顧客理解、社会理解

企業・組織・人に対して理解を深めることは特にマネジメントにおいて求められるスキルでしょう。
ビジネスにおける成果は、施策の遂行ではなく、顧客にとっての価値の創出です。つまり、成果を生み出すには、顧客のニーズに合致していることが最重要といえます。立てた計画の実行、施策の遂行は、ただの作業であって、顧客の状況・ニーズに合わせた実行、社会の動向・変化を押さえた施策の遂行でなければなりません。

忙しくなると、ついつい目先の作業に埋没しがちです。だからこそ、マネジメントを通じて、顧客理解・社会理解を押さえ、それらを踏まえた実行をサポートする必要があります。

03. 性善説

性善説という考え方は、ウィルマネジメントの「Humanity(尊厳)」、「Hospitality(思いやり)」に近い考え方です。
部下に対して、課題指摘、改善検討をすると、部下からありとあらゆる言い訳が出てくることがあります。マネージャーとしては事実を伝えただけであって、責めているつもりではなくても、部下は自分を否定され、責められているように感じるのです。結果、「そうじゃないんです」、「そんなつもりじゃなかったんです」といった、本質からずれた発言が出てきます。

だからこそ、マネージャーは性善説の姿勢で部下と接するのが良いです。性善説とは、「人は生まれ持って良いことをしようとする存在」と考えること。難しいことではありますが、部下が上手くできなかったとしても、「何かそうさせる(うまくできなかった)理由があったんだろうな」、「本人なりに頑張ってやった結果なんだろうな」と考えることで、建設的に物事を進めることができます。

04. 目的思考(&柔軟思考)

目的思考とは、目的から始めて、手段を設定していくという考え方です。そもそも、仕事には必ず目的があり、目的を達成するための手段として仕事があります。多くの場合、目的が曖昧なまま過去の手段を対処療法的に実行してしまうことがあります。すべての仕事の目的をはっきりさせ、目的に合致した手段を講じれば、さらに仕事の効率も上がり、それに比例し成果も上がります。

「目的から手段を考え、実行する」という思考パターンを習慣化し、組織全体に共有することで、徐々にアイデアが出てきて連携がスムーズになっていきます。さらにこの思考パターンが習慣化することで、チームの柔軟性も高まります。大切なことは目的であって、手段ではないことを体感することで、目的に合致した手段を探すようになり、過去のやり方が正しいか否か考えるようになります。
これこそが本来の仕事の進め方であり、仕事における必要な思考パターンなのです。目的思考、柔軟思考を習慣化しなければ、人は過去の手段に固執し、変化できない組織になってしまいます。いざやり方を変えようとしても、抵抗力が働き、組織のパフォーマンスが落ちてしまいます。

メンバーに成果創出に向けた正しい仕事をしてもらうためにも、目的から手段を考える思考パターンを当たり前のことと浸透させる必要があります。

05. インサイドアウト

7つの中でも特に重要なポイントになります。物事を変えたければ、自分を変えることから始める。これがインサイドアウトです。内側(インサイド)から変えて、それが外側(アウト)に影響するという考え方です。

成果を生み出すのはマネジャーの仕事です。しかし、1人で成果を生み出すことはできません。部下の問題、組織の問題を解決する必要が出てきます。その際、相手を直接変えようとしますが、心理的な抵抗や葛藤、モチベーション低下や反発などが起こり、かなり難しいです。人は、外的要因によって変わることに、強く抵抗するのです。

しかし、外的要因によって、自分から変わろうとすることに対してはスムーズに進むことが多いです。マネージャーが自分から、相手への接し方や考え方を変えることで、部下や組織を感化させ自主的に行動させるのです。簡単にできることではありませんし、苦労を伴いますが、コントロールできるのは相手ではなく自分なのです。

マネージャーは、自身のマネジメントを見つめて、やれることを探し取り組みましょう。そうすることでマネジメントの質が上がり、部下の成長やパフォーマンスを引き出すことができます。自身を振り返り、成長しようとせずにアウトサイドインで考えてしまうと、上司は自身のマネジメントを見つめ直さず、部下の行動が間違っていることを指摘し続けるだけになってしまいます。それでは自身の行動は変わらないため、成果から遠のいてしまいます。

マネージャーは自分自身が成長している姿そのものを、積極的に部下や組織に見せていきましょう。

06. 業績・成果で理念的な商品・サービスか否かを検証する

「顧客のことを考えて仕事をする」という姿勢は素晴らしいことですが、一歩間違えれば、自己満足になっていることがあります。自分たちは「顧客のことを考えて仕事をしている」という思い込みにとらわれないためにも、業績・成果で商品・サービスを検証することがマネジメントでは求められます。

本当に顧客のことを考えていれば、顧客のニーズを満たす商品・サービスを開発し、提供することができているはず。そして、会社の業績・成果としてもあらわれるでしょう。そうでなければ、もしかしたら自己満足で商品やサービスを提供しているかもしれません。自分達の感覚に頼りすぎず、良いことも悪いことも事実として客観的に見つめることも重要な要素になります。

07. 中長期的な視点

忙しくなると、視野が狭くなり、目先のこと、短期的なことに意識が向かってしまいます。「忙しいから仕方がない」という言葉はよく使われますが、日々の業務において忙しくないことはほとんどないでしょう。忙しいからといって中長期的なことを考えられないのであれば、いつまで経っても現状から改善していくことはありません。

優れたこと、大きなことは、短期間では成し遂げられないものです。例えば、競合他社にない新たな商品・サービスを開発することや、他社より優れた営業チームを作る、他社より優れたホスピタリティの高い現場を作る、などといった課題は、いずれも中長期的な取り組みによって、実現することができます。
実現のためには、マネージャーが、目先の成果の獲得と併せて、中長期的な取り組みをコツコツと進めることで、企業として存続発展していくことができます。

中長期的な視点は、経営陣だけではなく、マネジメントする人たちも持つ必要があるのです。それができなければ、経営陣が考えた中長期的な構想(計画)は絵に描いた餅になってしまいます。

TOP