マネジメント

MX(Management Transformation)とは?DX実現に求められる経営変革について

DX(Digital Transformation)の実現が必要不可欠といわれて久しい現代社会ですが、MX(Management Transformation)について理解しているという方は決して多くないのではないでしょうか。

社会的にも認知されつつあるDXと違いあまり聞き慣れない言葉ですが、実はDXの本質はMXであると指摘する人もいるほど、企業の今後を左右する重要な要素なのです。

そこで本記事では、MXの概要を解説しつつ、重要性や実現のために必要なことについてわかりやすく解説していきます。

MXとは?

MXというとテレビ局や車の名前、メキシコの国名コードなど、さまざまな意味で捉えることができますが、ここでいうMXとは「Management Transformation(マネジメント・トランスフォーメーション)」のことをいいます。

企業におけるマネジメントとは「経営管理」や「組織運営」などという意味があり、トランスフォーメーションは直訳すると「変革」や「変化」という意味。

つまり、MXとは目的を持ってデジタルを使い、ワークスタイルや組織運営を変革することを指します。
冒頭でも記載しましたが、DXの本質はMXであると指摘する専門家もいるほど、重要性は日々高まりつつあるのです。

MXが求められる理由

MXの基本情報はわかりましたが、ではなぜ今MXが求められているのでしょうか。

ここでは、MXの重要性や求められている3つの理由について解説していきます。

DX実現の必要性

まず、真っ先に理由として挙げられるのが、DX実現の必要性が日々高まっていること。

簡単にDXについて説明すると、DXとは(Digital Transformation)の略で、日本語では「デジタル変革」という意味です。

MX=DX実現のために必要な要素の一つですので、重要性やメリットについてはセットで考えるのがベター。

DXの定義については、すでに経済産業省が2018年に公表しており、「企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること」と具体的に定義しています。

政府も積極的に推進しているDXですが、その大きな理由として挙げられるのが「ビジネス環境の変化」です。

近年のインターネットの普及によって世界との垣根がなくなったことで、どの業界も市場のグローバル化が一気に進みました。

MXを実現してDX化を進めることで、インターネットを通じてグローバルなマーケティングが可能になり、結果的に企業の競争力が増すことにつながるのです。

一方、日本企業にとって避けては通れないグローバル化ですが、残念ながら海外現地法人を経営できる人材は圧倒的に不足しているのが現状
グローバル人材の育成は、MX実現に向けた大きな課題の一つともいえるでしょう。

「2025年の崖」問題

政府がDXを積極的に推進しているもう一つの大きな理由が、「2025年の崖」と呼ばれる問題です。

2025年の崖を簡単に要約すると、これまで使用してきた基幹システムが寿命を迎えることで生じる経済的損失のこと。

これは、経済産業省が2018年9月に発表した「DXレポート」に記載されたもので、仮にDX移行に失敗した場合、2025年には年間12兆円の経済損失が生じる可能性があるといわれています。

なぜ年間12兆円もの経済損失が発生するのか、主な理由としては以下のものが挙げられます↓

・レガシーシステムの存在
基幹システムが老朽化・複雑化・ブラックボックス化することをレガシーシステムと呼びますが、現在でも約8割の企業がレガシーシステムを抱えているといわれています。
時代遅れのシステムを抱えることで、データの活用・連携が上手くいかない、システム維持費の増加、セキュリティリスクの増加など、さまざまな問題が起こる可能性を秘めています。

・IT人材の不足
レガシーシステムをいつまでも使い続けなければならない理由の一つが、これまでシステムを保守・運用してきたIT人材の高齢化・退職によって、ITの人材不足が加速することも大きな要因です。
すでに深刻な人材不足に頭を悩ませているIT業界ですが、今後さらに拡大し2025年には約43万人、2030年には約79万人にまで上るといわれています。

これら理由を踏まえると、単純にデジタル化を進めるだけでなく、システムを扱う人材の確保や体制作りなど、根本的な経営プラットフォームの改革が必要だということがわかるでしょう。

働き方改革の推進

厚生労働省が2019年に発表した定義によると、働き方改革とは「働く人々がそれぞれの事情に応じた多様な働き方を選択できる社会」を実現するための改革のことです。

以前から注目されてきた「働き方改革」ですが、2019年12月から始まった新型コロナウイルス感染拡大によるパンデミックによってコミュニケーションは非対面となり、人の移動が制限されるなど、半強制的にビジネスモデルを変革せざるを得ない状況になりました。

この1〜2年でテレワークやリモートワークの導入が一気に加速しましたが、やはりIT・デジタルの活用が必要不可欠になっており、実際にDXで働き方改革を実現した事例も多数あります。

よりイメージしやすくするために、ここで働き方改革 × DXの一例を少しだけみていきましょう。

・テレワークの導入
会社に出社することなく、自宅やカフェなど会社とは離れた場所で業務を行うニューノーマル時代を象徴する働き方

・RPA
RPAとは「Robotic Process Automation」の略で、簡単にいうと「業務をロボットで自動化すること」。
導入することで、人が行う必要のない単純作業を自動化することが可能になり、業務効率化や人材不足の解消につながる

当然ながら、これまでと違ったワークスタイルを定着させるためには、IT・デジタルの導入はもちろん、担当者が筆頭になって行動を変え、従業員に対してこれから必要となるミッションをより明確に伝達しなければなりません。

そのためには、企業全体のデジタルシフトするマネジメント改革(MX)が必要不可欠なのです。

MX実現に必要なこと

ここまでMXの基礎知識について解説してきましたが、最後にMXを実現するために企業はどのようなことに取り組むべきなのか、具体案をいくつか紹介していきます。

経営陣が率先して取り組む

組織のルールから文化・風土、ワークスタイルまで経営の基盤そのものを変革するわけですから、まずは経営陣が旗振り役となって推進していきましょう。

経営層がITを知らないままではいつまでもMXは実現できませんし、反対に現場との温度差がありすぎても変革はうまくいきません。

戦略の立案やチームの作成、スモールスタートなど段階的に進めていき、短期的な成果も社内全員で共有していくことが大切です。

デジタル人材の育成

前途でも触れたようにIT・デジタル人材不足は深刻な問題となっており、人材の育成はDX・MXを実現するための必須項目ともいえるでしょう。

世間一般的には同義として扱われていますが、正確には「実用・運用」が主なIT人材に対し、デジタル人材は「新たな価値を提供する人」と定義は微妙に異なります。

ただ、どちらも人材難であることは間違いなく、研修や資格などスキルアップの時間を作ったり、社内トレーニングを活用したりして人材育成に時間とコストをかけることが重要です。

まとめ

今回は、DXの実現において非常に重要なMX(Management Transformation)について解説してきました。

DXでありがちな失敗例の1つにツールの導入が目的になってしまい、逆に業務の工数が増えてしまったというケースがあります。

こういった失敗をしないためには、IT・デジタルの正確な知識はもちろん、組織マネジメントの部分から変えていくことが重要になるのです。

マネジメントDX 編集部

マネジメントDX 編集部

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